モラルライセンシングとその対処法

トラブルシューティング
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親愛なるおむすびへ

「良い事をしたのだから悪い事をしても大丈夫」とは思わなくても
「頑張ったのだから少しくらい休んでも平気だろう」と思った事は貴方にもあるでしょう。
休むだけのつもりが気が緩んで頑張りを打ち消してしまう行動を取ったり……。

例えば

  • 運動したごほうびに、お菓子を食べまくって前より太った
  • 1時間勉強したごほうびに、動画を見始めたら5時間過ぎていた
  • 毎日働いているのだから、夜は遊び呆けても構わない

これらはモラルライセンシングと呼ばれ
ケニー・マクゴニガル著「スタンフォードの自分を変える教室」1で詳細が語られています。


モラルライセンシングとは何か?

人は何かよいことをすると、いい気分になります。そのせいで、自分の衝動を信用しがちになります──多くの場合、悪いことをしたってかまわないと思ってしまうのです。

モラルライセンシングとは簡単に言うと
「良い事をしたのだから、悪い事をしてしまっても構わない」
と実践してしまう事です。
多くの場合、それまで積み上げてきた努力を帳消しにしてしまうような事を
平気な顔でしてしまい気づく事も難しいです。

可否がライセンシングをもたらす。

あなたがモラル化するものは何であれ、モラル・ライセンシング効果の格好のえじきになります。たとえば、エクササイズをちゃんと行なったときには自分を「よし」とほめ、サボったときには「ダメ」とけなしていたりすると、今日はトレーニングに行っても、明日はサボる可能性が高くなります。

モラル化すなわち「可否」で判断するようになるとモラルライセンシングが効果を発揮し、
「可」をすれば「否」をする可能性が高まってしまいます。
そして「否」を繰り返す内に「可」の価値を貶めてしまいやがて
一切手につけなくなってしまう事でしょう。

機会だけで、した気になってしまう。

人は目標にふさわしい行動を取る機会が訪れただけでいい気分になってしまい、実際に目標を達成したような満足感を覚えてしまうのです。

さらに悪い事に、目標をまだ達成していないのに行動する機会が訪れただけで
満足感を感じてしまい行動しないままの事すらあります。
これではいつまで経っても行動は変わりません。

ではどうすれば対処できるのか?

モラル・ライセンシングのワナにはまらないようにするには、「ありのままの自分が最高の自分になることを望んでいる」のだと、そして、「自分自身の価値観に従って生きていきたい」のだと、しっかり自覚する必要があります。

良い事をしたからといって悪い事をしてしまわないようにするためには
最高の自分の価値観」を明確にしてそれに従う必要があります。
それが難しければ「従える価値観を最高」にしていくのでも構いません。

区別がモラルライセンシングの突破口

モラル・ライセンシングのワナを避けるには、道徳上の問題と、たんにするのが難しいことを区別するのが重要です。

私達はついダイエットや早起きや勉強などを道徳上の問題として捉えてしまいます。
そうするとモラルライセンシングのワナにハマってしまうとも知らずに。
ダイエットや早起きや勉強などはあくまでもするのが少し難しい事に過ぎないと理解する事です。

「なぜ」を問い直すとモラルライセンシングは回避できる。

「なぜ」という理由を思い出すことにより、目標に少しでも近づくためのチャンスを見逃さず、目標の達成へ向けて行動できるようになります。  がんばったんだから少しくらいごほうびをもらってもいいよね、と思っている自分に気がついたら、ちょっと立ちどまって「なぜ」自分はがんばっているのかという理由を思い出してみましょう。

「なぜそれをするのか」はあらゆる所で効果的な質問です。
ごほうびに目が眩みそうになったら「なぜそれをするのか」を思い出して立ち止まる必要があります。
頑張っている理由を思い出せたら努力という過程こそ重要なのであって
ごほうびという結果はあくまでも二の次だと再認識できる
でしょう。

ケリー・マクゴニガル 大和書房 (2012/10/18)

愛と情熱を感謝とともに 松本服朗(@hinamori_mao)

  1. 本記事引用全て本著